車に物を取りに行ったときに「花嫁さん、何時頃出てくるのかしら?」と声をかけてくれたご近所さん。あぁ、こうして「〇〇さんちの娘さん」って愛されて、門出を見届けてもらえる人生ってあったかくて優しいなと感じた朝。自宅でのお仕度、仏壇の前でのご挨拶、ご親族やご近所の皆さんに送り出してもらう花嫁タクシー。生まれ育った景色は変わらないけど、嬉しいソワソワが交差する空気感にドキドキしました。「ウェディング」とか「パーティー」とか、いろんな呼び方があるけど、このふたりはまさに「結婚式」って表現がピッタリで、見惚れた。そんな1日でした。
神々しさすら感じるような花嫁はため息が出ちゃうほど綺麗なんだけど、話しかければいつも通り大好きな笑顔を向けてくれて、なんなんでしょうね、この感情。心がじわーーってする、あれです。「みんなの前で話すなんて苦手だから嫌だな」なんて言ってた新郎さんも、ウェルカムスピーチで一気に会場全体の心をガシっと持って行って、歴代最速で泣けてきました。「上手く話すことが上手く伝えることじゃない」ということを、その姿で表してくれました。
「結婚する」
この大きな節目はたくさんの人の心を巻き込んで、「物事の向き合い方」に向き合って、それは確実に未来に繋がっていて、だからこそこれからのふたりを考えたときに何が一番いいのかに一生懸命になって。どんな結婚式だったのかはもちろん、そこでどんな想いを抱いたのかも大切で、そういうこともひっくるめて、本当に素敵な結婚式でした。おふたりとは準備中、「結婚式」の枠には収まらない大切なことに一緒に向き合いました。時には説教くさい話もしたかもしれません。でもふたりのこれからにとって大切なことでした。そんな事もあったからか、ますますふたりのこれからを見守っていきたいと思っています。